月別アーカイブ: 2015年4月

真言宗 豊山派の年中行事(4)

彼岸会(ひがんえ)

彼岸は春秋の2回、春分の日と秋分の日を中日として前後各3日間、合わせて7日間をいいます。
ご先祖様やすべての精霊に感謝の気持ちをこめて、お墓参りや菩提寺の彼岸会に参加しましょう。
彼岸とは悟りの岸という意味で、この世の迷いの岸”此岸”から彼岸へ到るために、自らの行いを反省し、生きる喜びを感得する日なのです。それには六つの到彼岸である波羅蜜の修行法があります。布施(精神的、物質的なほどこし)・持戒(いましめを守る)・忍にん(たえしのぶ)・精進しょうじん(ゆるがぬ努力)・禅定(心の安定)・智慧(真理を明らかに見ぬく洞察力)の実践をすることです。
「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、春と秋の好季節に、これら6つを実践するため、清らかで澄みきった心になって仏の智慧をみがき、素直な自分を発見する日にしたいものです。

※この投稿は、墓苑に関する一般的な知識の普及を目標にしています。当寺に関するご案内ではございませんので、何卒ご了承下さいますようお願いいたします。

真言宗 豊山派の年中行事(3)

常楽会(涅槃会)

お釈迦様の入滅された2月15日に行なわれる法会で、涅槃図をかかげて報恩謝徳を尽くすところから「涅槃会」といいます。
常楽会と、4月8日の仏生会花まつり、12月8日の成道会は、お釈迦様の三大法会として重んじられています。
お釈迦様は81歳で涅槃に入られました。涅槃とは、古代インドのニルバーナという言葉に由来し、煩悩の火が消された状態の安らぎ、さとりの境地を意味します。また、生命の火が吹き消されたところから、入滅、死去のこともいいます。
常楽会はお釈迦様の涅槃の情景をわかりやすく説き、その徳をたたえた文章を読誦する「涅槃講式」が法要の中心になっています。2月14日夜半より15日にわたって修する長時間の法会です。通例は涅槃講式を修し、お釈迦様の入滅の様子、荼毘への悲嘆、涅槃の因縁、沙羅双樹の遺跡、法会の趣旨などが、独自の抑揚をつけて唱えられます。
お釈迦様のご命日なので、そのお徳を偲しのび清らかな一日を送りましょう。

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真言宗 豊山派の年中行事(2)

だだおし(修二会)

総本山長谷寺では、2月8日より7日間、罪障消滅、無病息災、万民豊楽、国家隆昌を祈願する修二会が厳修されます。この結願の14日の法会に「だだおし」と呼ばれる行事があります。
長谷寺の徳道上人が、養老2年(717)病いにかかり、閻魔大王より「お前は死んではならぬ、早く立ち返って西国霊場札所を開くように」とのお告げがあり、その時「閻浮檀金宝印」を授かったというのです。この宝印を参詣の善男善女の額に押し当てて、悪魔退散、除災招福を祈願し、邪鬼を追い払う加持祈祷を修したところから「だだおし」の名があります。
宝印の授与が終わる頃、赤々と燃えさかる大松明と共に、赤青緑の鬼がお堂の周囲を三回めぐり、梵鐘、太鼓、法螺と僧侶の大乱声が全山にこだまします。
大和に春を呼ぶ火祭りとして、総本山長谷寺の「だだおし」と東大寺二月堂の「お水取みずとり」は、並び称されています。

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真言宗 豊山派の年中行事(1)

2月15日

涅槃会(ねはんえ)

涅槃会とは、お釈迦さまの入滅された2月15日の行事のことです。全国の寺院では2月14日より「仏涅槃図」(ぶつねはんず)が掛けられ、お釈迦さま最後の説法である「遺教経」(ゆいきょうぎょう)などを読誦し法要が行われます。
今日では三月十五日に行われている寺院が多くなりましたが、仏教では、お釈迦さまの誕生を祝う「降誕会」、お悟りを開かれた「成道会」とこの「涅槃会」を三仏忌または三大法会と呼んで大切な仏教行事としています。

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